作文/「中国自動車産業」雑誌の社長兼編集長 李苗苗
中国の全国人民代表大会(全人代)の開催により、疫病の予防と制御の状況が改善し、経済生活の秩序が回復したことをある程度に意味しています。流行は人に情がないが、人間は情があるものです。中国で疫病が発生した後、日本の各業界団体が支援の手を差し伸べ、「山川異域、風月同天」などの美しい詩句は、中国のネット上で流れています。日本で疫病が発生した後、中国は日本側にも医療に関する救援物資を提供し、多方に協力していて、感動的な物語が多く現われました。
全人代の記者会見で、習近平国家主席の訪日について語ったところ、広報官の郭衛民氏は、現在日中両方は、訪問を成功させるために、訪問が最も適切な時機、環境、雰囲気で行われることを確保する必要があると考えています。
明らかに、この疫病の試練を経て、日中友好関係は昇華し、両国関係の基盤がさらに強化されました。大惨事に直面して、両国は同じ船に乗っています。これは、一衣帯水の隣国の友情を表れたことだけでなく、将来の日中関係の継続的な改善と発展の基盤でもあります。
国際情勢の変化、特に米中貿易摩擦の拡大と長期化により、世界的なパターンはより複雑になっていますが、複数の新時代の中で、双方の共通利益と共通の関心が高まり、調整と協力を強化することの重要性と必要性は常に高まっています。日中両国にとって、両方国内の深刻な変化に基づいて、両国が手を取り合って日中の「政暖経熱」の新時代へと押し進める必要があります。
一方、2020年には、中国は「小康(ややゆとりのある)社会」を全面的に実現することが期待されています。社会の主な矛盾は、より良い生活に対して日増しに高まる人民のニーズと、不均衡で不十分な発展の間の矛盾と変わりました。不均衡で不十分な発展の問題を解決するには日中経済協力は不可欠です。他方、日本は2019年以降、令和の新時代に入り、少子高齢化がさらに激化し、日本経済は綿密な調整と改革を遂げるでしょう。日本にとって、中国との経済協力の強化は非常に重要です。
中国は世界第2位、日本は第3位の経済大国であり、2019年には両国のGDPが世界のGDPの22%を占めており、世界経済にとって非常に重要です。特に中国経済は、長い間世界経済を牽引する機関車となっており、日本とともに世界経済への貢献度も高くなります。
両国の共同努力のお陰で、2017年以降、日中関係の改善が急速に進んでおります。さまざまな分野での交流と経済貿易協力は活発であり、両国間貿易は3,000億ドルに戻り、人的交流は1,000万を超え、日本企業は中国に累計1,100億ドル以上を投資しています。グローバルな産業チェーンと生産ネットワークにおける日中間の分業と協力は、東アジア経済圏全体の急速な発展を牽引しており、世界経済への貢献は誰にとっても明白です。
中国は2020年の全人代で、安定した発展への自信を強め、開放を拡大する恒心を明確にし、中国経済は高速から高品質の成長へと移行しています。令和時代の日本の経済調整と開発の質の向上も、日中経済協力と開発に新たな機会を提供しました。世界経済の調整と両国間の経済動力の変化を背景に、相互に有益な日中経済貿易協力は、より広い新たな機会に直面しています。
(連載二,未完)
(作文/「中国自動車産業」雑誌の社長兼編集長、中国機械工業管理協会副事務総長 李苗苗)