自動車人/管宏業 新型コロナウィルスの感染が拡大している時でさえ、多国籍自動車会社は依然として中国への投資を増やしている。その理由は複雑ではなく、ほとんどの多国籍自動車会社にとって、中国は売上高と利益の点で世界で最も重要な市場であり、将来的に最も有望な場所でもある。 かつて純粋な資本と技術への投資とは異なり、多国籍自動車会社がより多様な方向性とより広い範囲で中国に投資することは注目に値する。ジョイントベンチャーと協力の深化から業界の境界線を越えた新しい「仲間の輪」の構築、さらにはローカル人材を大規模に起用することまで、示されている熱意と開放性が過去をはるかに超えている。 少し前に、トヨタ自動車は中国に新たな希望の種をまいた。トヨタ自動車は、第一汽車、東風汽車、広州汽車集団、北京汽車集団、億華通科技と共同で「聯合燃料電池システム研究開発(北京)有限公司」を設立した。新会社の主な事業は、商用車向け燃料電池システムの研究開発であり、トヨタと億華通を中心に各社が共同出資している。 ホンダも中国新エネルギー車が急速に成長する波に乗っている。数日前に、産業情報技術部は、「乗用車会社の平均燃料消費と新エネルギー車スコアの並行管理のための措置の改訂に関する決定」が審議され、可決された。同「決定」が2021年1月1日に発効することを発表した。 今回の「ダブルスコア」政策に多くの調整が行われた。乗用車の現在の燃費データから判断すると、新規制で低燃費の乗用車の要件を満たすことができる製品のほとんどはハイブリッド電気(HEV)製品、つまりトヨタとホンダに代表される日本メーカーが低燃費乗用車の最大の受益者になる可能性がある。 ハイブリッド車市場のポテンシャルをさらに引き出すため、ホンダは2020年に複数の新車種を投入し、ガソリン・電気ハイブリッド車の商品ラインアップを充実させた。特に、広汽ホンダが確立したハイブリッドアライアンスは、実際には単一の車両モデルから組み合わせたパンチまでのプロセスであり、より体系的で3次元の製品ラインナップを消費者に提示できる。ハイブリッドの利点により、ホンダは中国でより有利な市場での地位を占めると思われる。 プラットフォーム開発からモデルを蓄積するまで、ここ数年の動揺、意思決定、準備を経て、新エネルギー車の分野では、多国籍自動車会社が追いつくために大きな進歩を遂げてきた。市場は飽和状態にはほど遠いものの、競争の激しさ、熾烈さが当初から燃料車に劣ることはない。マッキンゼーの予測によると、電気自動車業界は淘汰を迎えることを告げた。事実上、新型コロナウィルスの流行により、ローカルの新勢力メーカーは破産の最初の波が現れた。数百万台の自動車を持つ多国籍車会社の布石と市場開拓により、中国国内新エネルギー車市場と自動車市場全体のエコロジー、また大きな変化が引き起こされるかもしれない。 40年前、中国の改革と開放のおかげで、多国籍自動車会社は世界最大かつ最も潜在的な市場を発見し、それから恩恵を受け、成長してきた。2020年、新型コロナウィルスの流行が激化している現在、当分中国からしか売上を上げられない多国籍自動車会社は確固たる信念を持ち、中国市場を深堀することで、改革開放の意味合いをより広げてくれたと思われる。