自動車人/黄耀鹏 リチウム電池現段階までの開発について、乗用車と商用車は益々異なる発展道へ邁進している。乗用車のバッテリーアーキテクチャーは、日々自動車企業とサプライヤーの設計能力に試練を与える。 バッテリのエネルギー密度を高めることは、車両配置構造の難易度を下げるという意味がある。‘自動車製造新勢力’がSUVを真っ先に生産する事も、乗用車に比べて構造的な課題が少ないからだ。 電気自動車三大技術に関わる競争が日増しにセルへ集中している。自動車企業の要求も簡単だ、つまり、継続的にWhあたりのコスト削減である。結果として、セル業界の争いは過熱だが、材料革新と構造最適化を従うような非常にシンプルな対策があった。 激しい競争で際立ったのが811バッテリーだ。三元系リチウム電池の場合、三元系が占める割合は技術優劣の区別基準となる。811と言うのは、ニッケル、マンガン、コバルトの正極材割合が8:1:1のことだ。811はこの争いの終着点ではない。実際、韓国のSKIは更に高いニッケル容量のNCM電池を試作中だ。 次は、電池構造を基本変えずに電圧を高める、又はニッケルの割合を増やす、この2つの方法がある。技術発展のプロセスを振り返って見れば、早期の111から523、622、そして今の811まで、技術のグレードアップには同じ規則が示されていた。技術転換点を面している今、メーカー間のギャップが拡大し始まった。 現在、NCM811電池を大量生産に実現した国内バッテリーメーカーは、CATL、LISHEN、BAK三社のみだ、この中で、CATLは811電池の最大生産能力を持ち、20%に達した、今後さらに拡大される予定だ。 811電池は円筒形が主流だ。正方形やソフトバッグが広く普及されていないのは、811電池の生産難易度に関連した。以前、某社の代表者は80%のニッケルを正方形材料に詰め込む事は不可能だと主張したが、CATLは成功させた。電池単体の熱管理に関して、正方形より円筒形の方が容易である。 電池設計は性能と安全面のバランスを取る事がポイントだ。また、セルからモジュール、システム、完成車に至り、安全問題はセルだけに重要化されるではなく、プロセス全体の管理が必要だ。さも無ければ、安全性が改善されない以上に、コストへも悪影響を及ぼす。 エネルギー密度の向上は、自動車企業と消費者の共通目標である。現有技術レベルの元で、乗用車が700キロ以上の航続距離を成立させるためには、811電池の採用が必須条件となった。CATL 811電池のエネルギー密度は、車両全体に当てた場合、NEDC航続距離700キロに成功できた。 現時点、課題があるにもかかわらず、産業チェーン全体が高ニッケル方案の推進に加わっている。日本と韓国企業も1年以上の躊躇後、811陣営に合流した。LG化学は円筒形NCM811をTeslaに納品し、SKIの場合、BJEVのARCFOX向け少量にソフトバックNCM811電池を供給していると知られている。PanasonicもTeslaに高ニッケル電池(900505)を供給し始めた。日本と韓国企業は高コニッケルが発展主流となる事に意思同様だ、コバルトフリー電池が実用化されるまで、高コニッケル低コバルトの発展は続けるでしょう。 電池設計方案の目的としては、1Wh当たりのコストを削減させ、燃料自動車の総合コストに匹敵する‘逆転点’を早急に導く事だ、現段階電気自動車産業チェーンの共通標的となる。実際、高コニッケル低コバルトが実用化の可能性を初提供した。そうすると、電池製造企業がこのような有利状況を理解し、膨大な資源を投入し続けるにも、不思議な事ではない。