自動車人/張恒 新エネルギー自動車産業は、現在新たな高騰の岐路に立たされている。 中国の新エネルギー自動車は、2018年に125.6万台の販売記録を達した後、2019年には4%減少の120.6万台となり、2020年1月から8月までは59.6万台を販売し、前年同期比26.4%減少した、年中販売台数は更に減少する見通しである。 新エネルギー自動車の回復勢いは、自動車産業全体ほど強くない。2年連続下落した背景については、補助金の大幅減少、又はシェアリング分野の低迷によるtoB側販売の急減が生じ、toC側販売の増加はカバーできないとの解釈だ。 社会全体が膨大な資金投入し、結果として約百万台の市場ボリュームしか得られなかったのか。資本はこのように考えない。今年の下半期に入って、米中の市場金利の高騰とともに、科学技術株は持ちこたえず、NASDAQは高位変動が続けた。一方、新エネルギー自動車産業チェーンは依然として安定的だ。資本は新エネルギー自動車に大きな期待をかけているようだ。 BYD、NIO、理想自動車、小鵬自動車、恒大自動車等の新エネルギー自動車の上場企業は勿論、上流の部品メーカーのリチウムバッテリー、バッテリー材料、リチウムバッテリー設備、コア部品にも注目が集めている。 中国保険会社の最新データによると、2020年8月、中国新エネルギー自動車の保険加入数は9.2149件で、前年同期比43.46%増加した。7月以来初めにプラス値に転じ、前年同期比初の大幅上昇となる、業界は下落に歯止めがかかり、回復の勢いを見せている。 2021年以降、中国の'ダブル規制'政策はより厳しくなる。MIITが発表した最新の'ダブル規制'管理方法によると、2021年、2022年及び2023年には、新エネルギー自動車に与えるポイント比率基準は其々14%、16%、18%になる。車あたりのポイント計算方法も調整し、PHEVは2ポイントから1.6ポイントに下がり、BEVは上限だった5ポイントから3.4ポイントに調整する。自動車メーカーとしては大きな挑戦になるが、パワーバッテリーや上流の産業にとっては、プラス要素になるのは確かだ。 ヨーロッパの新エネルギー自動車は爆発的の伸びを見せている。ヨーロッパ10カ国(Netherlands、Norway、Spain、Portugal、Germany、UK、Italia、France、Switzerland、Sweden)、今年8月の新エネルギー自動車総合登録台数が8.3万台に達し、前年同期比170%増加した。一方、10か国の乗用車登録台数は14%減少した。今年1月から8月まで、ヨーロッパの新エネルギー自動車登録台数は前年同期比90%増加し、特にドイツとフランスは昨年同期より308%と208%の増加を達し、其々3.3万台、1.1万台の販売を記録した。 新型コロナウイルスによる経済的衝撃を対処するため、Germany、Netherlands、UK、Franceなどの国々は、補助金政策の時効を延長した。 2020年7月21日、EU加盟国は1兆8200億ユーロのGreen Deal投資方案に合意した。人類史上最大規模のグリーンプロジェクトとなる。新エネルギー自動車はこのプロジェクトの最大受益者の一つになるでしょう。2020年には、ヨーロッパの新エネルギー自動車販売は百万台を超えると一部の機構は予測する。 新エネルギー自動車は急速な成長期を迎え、グローバル的高品質車種向けの電気化が本格的に供給加速段階に邁進する。自動車メーカーとしては試練であるが、上流のサプライチェーンとしては、確実なメリットになるでしょう。