自動車人/管宏業 ウイルスが大分落ちつく後半期では、生活が徐々に通常へ戻っている中、変化の種はすでに芽生えていた。多くの不確実な要因が満ちた2020年だが、LEXUSは依然として中国市場での上昇態勢を示していた。 LEXUSは8月に2万台の月販売となり、同期比22.3%が増加、1月から8月、LEXUSの累計販売台数は13.8万台、同期比9.06%向上し、中国高級車市場だけでなく、米国を抜いて、中国をLEXUS世界最大市場に進化させた。 ウイルスが最も深刻な時期に、LEXUSも大きな打撃を受けた。様々な複雑な緊急事態に直面された時期だったが、Toyota中国会長上田達郎氏は、非常時期であるほど、効率性を高め、迅速に対応をリードし、ウイルス対策の策定を含め、安全かつ安心なサービス体験を消費者に提供することを強調した。“顧客特性や市場状況は全て変わった。消費者が安心して製品を使用できるようにしなければならない。”そのため、LEXUSは製品のプロモーションを減らし、ブランドを通じて消費者の共感を探り、顧客第一とするブランド態度で消費者満足を求めた。 3月から回復し始め、4月以降は更に強い回復力で、数ヵ月連続2万台を上回る月販売記録は、ウイルスの影響を一掃した。さらに重要なことは、LEXUSは数少ない減価をせずに、安定した市場価格で販売業績を確保した自動車ブランドだ。販売業績が増加すると同時に、ディーラーや顧客満足度も高まり、より安定的な好循環を作ることに成功した。 ブランドパワーが持続的に高まり、長期的に健全な運営能力を保ち、“顧客期待を超える”サービス品質が、ウイルス下の中国市場におけるLEXUSの経営特色であることが明らかだ。 ドイツ系高級車が強調する技術やスポーツの特徴と比べ、LEXUSは“温もりのあるプレミアム”で消費者共感を引き出すことを選好した。顧客が製品を選択する要因には、製品そのものだけでなく、製品の裏にあるブランドとの繋がりを期待する。LEXUSは、顧客を感動させるため、人の価値が根幹だと信じた。人の価値を抜けば、どんなことでも温度がなくなる。 今年9月1日、遼寧省豊田金杯技師学院創立30周年では、豊田章男からの‘初心忘るべからず’との直筆祝い手紙が贈られ、人々をびっくりさせた。 '初心忘るべからず'とは、Toyotaが中国で事業を始めた当初、創立したのが工場ではなく学校だった、“車作りは人材育ち”の理念が込められていたと上田達郎氏は説明する。“当時の高位層は長期的な観点で、中国自動車産業の発展に何かをしたいと思ったはず。我々は学校を建設することにより、より多くの人材を養成し、最終的には産業発展への貢献になる。” ‘人’の価値を全ての中心かつ事業の目的に考えることは、豊田章男の理念からだ。“人はなぜ車に乗るのか。なぜ運転するのか。その答えを求めるのがLEXUSの使命だ”。